真岡鐵道「茂木駅」:真岡線「蒸気機関車が走る、夢とロマンに包まれた終着駅には続きがあった。その先に見えてきた幻の未成線とは。」

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 普段なに気なく乗車している鉄道路線の端と端。終着駅や始発駅がどんな駅か気になったことはありませんか。そんなささやかな関心事をレポートする当ブログ「終着駅は始発駅。」今回は真岡鐵道真岡線「茂木駅」の紹介です。

 栃木県の南東部、茨城県と隣接している芳賀郡茂木町の中央部に真岡鐵道真岡線の終着駅「茂木駅」はあります。駅開業は1920年(大正9年)ですが、真岡線自体の運行は1912年(明治45年)に開始されていたことから、真岡線開業当初はまだ茂木駅は存在せず、延伸した後にできた駅だったそうです。 真岡線はその後、国鉄真岡線、JR真岡線として運行され、そして1988年(昭和63年)に現在のかたち「真岡鐵道」として生まれ変わりました。

 反対側の終着駅(始発駅)は茨城県筑西市にある下館駅。茨城県西部の交通の要衝である下館駅から茂木駅までの所要時間は約70分。いまではモータースポーツで世界的に有名な「モビリティリゾートもてぎ」の最寄駅ですが、それ以外にも週末ともなると多くの人々が集まってくるという魅力に包まれた終着駅。今回はそんな人を引き付ける茂木駅やその周辺を探索しに参りました。ちなみに茂木と書いて「もてぎ」と読みます。

 さすが終着駅ですね、駅構内にはきちんと待合室がございます。

 北関東なので冬場は待合室が必須です。ちょうど訪れた時間帯には多くの学生さんたちがいましたので、列車を逃したらここでお喋りをして待つのでしょうね。





 改札は自動改札機ではなく、昔懐かしい有人改札です。時代の流れとともに消えゆくものがまだ残っているのは貴重ですね。非日常を感じます。

 「ありがとう! SLもおか 乗車100万人達成」の文字。100万人とは凄いです。なぜ茂木駅に人が集まるのか理由が少し見えてきましたか。では改札を抜けて茂木駅のホームへ参りましょう。

 駅のホームは単式で1線のみ。

 駅名標はいたってシンプル。この駅名標は国鉄時代のものと思われます。貴重ですね。そして片側にしか次駅が書かれていない、終着駅の駅名標です。

 もう一つの終着駅の証、行き止り標識は遠くにありそうですが、あまりに遠いので後ほど確認しに行きます。

 ホームにはモオカ14形気動車が到着。小さいお子さんを連れた家族がぞくぞくと降車していました。 この後、何か楽しいことがあるのでしょうね。



 駅のホームにはSLと書かれた文字。もうご存知かと思いますが、茂木駅に来ると本物の蒸気機関車を間近で見ることができます。

 歩いて線路を越えていけば、蒸気機関車をすぐ目の前で見ることができます。発車時刻間際までこんな感じで停車してくれますので、落ち着いて蒸気機関車をバックに記念撮影が可能です。

 近くに寄って大迫力の蒸気機関車を撮影。やや興奮気味であります。

 隣には現役の転車台。珍しいものがたくさんあるので、蒸気機関車の終着駅は楽しです。

 C12形66号機。元々静態保存されていた車両を譲り受けて、運行可能な状態まで復元させたそうですから凄いですね。SLの豪快な走りを通じて子どもたちに夢とロマンを与えたい、という強い想いに感謝です。

SLもおか について

 SLもおかは、毎週土曜日、日曜日、そして祝日と1年を通じて1日1往復、茨城県下館駅と栃木県茂木駅の間を運行しています。また夏休みの期間は金曜日も運行しているそうなので、乗車してみたい。という方は真岡鐵道の公式サイトをご覧ください。

 終着駅に停車中の蒸気機関車と気動車。架線が無いので列車が際立ちます。

 思わず後方からも撮影。蒸気機関車に気動車、それに50系客車も収まって、実にいい眺めです。

 眺めといえば、茂木駅構内には階段があり、二階へ上ることができます。

 二階へ行くとテラスがあり高い位置からホーム全体や列車を見下すことができます。

 高い位置から見るC12形66号機、かっこいいですね。

 50系客車もよく見えます。SLもおかの出発時刻が迫っており、そろそろ運行に向けて機回し作業をしなければいけません。そんな機回し作業を撮影してみましたので、よろしければご覧ください。

 いよいよSLもおか出発です。

 運転室を覗いてみると、あたり前ですが運転士さんは忙しそうです。複雑に入り組んだ管がまるで血管のようで、素人のわたしには何が何やら。これを操る運転士さん凄いです。

 近くで見ると車輪付近も複雑でかっこいいです。動力を余すことなく伝える設計なのでしょう。

 ついに出発時刻。SLもおか、下館駅に向けて出発進行!

 この蒸気機関車の迫力や熱が伝わると良いのですが。出発シーンを撮影しましたので、よろしければご覧ください。

 本日のメインイベントが終了し平常運転に戻った茂木駅。蒸気機関車に興奮しました。

 SLに乗車する時のチビッ子たちの楽しそうな笑顔。嬉しそうに家族と一緒に記念撮影する子供たち。いつか今日の日の思い出をお父さん、お母さんから聞かせてもらってください。

 SLを地元に走らせる意味、ということを考えさせられました。単なる鉄道会社のサービスの一環ではなく、地域の街おこしや沿線への経済波及効果、そして訪れた人達、運営してくれている人達を含めた大勢の笑顔など、SLがもたらす影響の大きさに思わず感動してしまいました。茂木駅まで来て本当に良かったです。存分に楽しませていただきました。



 先ほど遠くに確認していた、行き止り標識を確認しに行きましょう。ここ茂木駅は間違いなく終着駅です。奥には芝生が生えて綺麗ですね。

 この芝生、ずっと先まで同じ幅で続いていますが、まるでこの先まで線路が延びていたかのようです。

 ふと横を見ると大きな看板に「未成線の旅へようこそ! 幻の長倉線」と書かれています。とても興味惹かれる話です。茂木駅にまつわる鉄道の歴史を学びましょう。

 どうやらここ茂木駅から下野中川駅までを結ぶ、長倉線という路線計画が過去にあったようです。1937年(昭和12年)に着工されたものの、太平洋戦争により工事は中断され、ついには未完成の路線となってしまったそうです。

 橋やトンネルなど、既に鉄道を通す環境は整っていたにも係わらず、ついに一度も列車が運行されることは無かった幻の路線。戦争の時代の少し悲しいお話しです。ちなみに長倉線になるはずだった路線コースを徒歩で巡るツアーなどがあるそうです。長倉線の記憶は残していってほしいと思います。



 駅の出口は1ヶ所のみ。駅にはお蕎麦屋さんが併設されております。

 店の前ではさらにお団子や鮎を焼いて販売していました。きっとこの辺で獲れる天然の鮎なのでしょうね。美味しそうです。

 駅には多目的施設の「ききょう館」というスペースがございます。

 座って少し休ませてもらっていたら、職員の方に飲み物を差し出していただきました。おもてなしいただき、ありがとうございました。

 駅前には、もてぎ四季のウォーキングコース10選の看板がありました。自然や歴史があって茂木町いいところですね。

 駅前よりも少し歩いた県道沿いの方が、お店や神社などがあり賑やかでした。

 



 今回の食べ歩きは、駅前の県道沿いにある「日光天然かき氷 茂木 満天家」さんのかき氷をレポートいたします。

 創業1894年(明治27年)の満天家さんの天然氷でかき氷を提供しています。

 迷うことなく注文した「まるごとメロン」。なにがまるごとって、器を見てみてください。メロンそのものが器になっていてビックリです。天然氷のかき氷はキメ細かく、ふわっとした柔らかさがあり、口に入れると氷はすぐに溶けてしまいますが、やさしいかき氷という感じでした。
 もちろん味はとっても美味しいです。

 さらに食べ進めると氷の中からは、メロンの果肉がゴロゴロと姿を現します。さすが「まるごとメロン」。でもメロンの果肉は確かに美味しいのですが、個人的にはもっとかき氷の方をたくさん食べたかったです。

 実は一緒にピザトーストも頼んだのですが、一口かじってしまい写真を撮れませんでした。
 お見せできず残念ですが、こちらもとても美味しかったです。

 以上、真岡鐵道 真岡線 茂木駅のレポートでした。今後は茂木駅行の列車や発車案内板で見かけたら、当ブログでみた茂木駅を思い浮かべてくれたら嬉しいです。
 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

反対側の終着駅(始発駅)

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