普段なに気なく乗車している鉄道路線の端と端。終着駅や始発駅がどんな駅なのか気になったことはありませんか。そんなささやかな関心事をレポートする当ブログ「終着駅は始発駅。」今回は「寄居駅」の紹介です。
寄居駅について
埼玉県北部にある寄居町のほぼ中央に東武東上線の終着駅、寄居駅はあります。秩父方面への玄関口、多くの人が寄り集まる場所と云われたことから「寄居」と呼ばれるようになったそうです。鉄道も同様に、秩父鉄道秩父線、東武東上線、JR八高線と3社3路線が乗入れる山間のターミナルステーションとして、多くの列車が寄り集まる駅となっています。
寄居駅の開業は秩父鉄道の1901年（明治34年）が一番古く、次いで東武東上線の寄居駅が1925年（大正14年）に開業いたしました。秩父鉄道は近代日本資本主義の父と呼ばれる、渋沢栄一が携わったことで秩父は武甲山の石灰岩を都心部へと鉄道で運搬し、近代建築に必要なセメントを供給していましたから、とても重要な路線だったんでしょうね。そんな近代日本の発展に貢献した寄居駅はどんな駅かをレポートして参ります。
秩父鉄道秩父線、東武東上線、JR八高線と3路線ありますので、自動券売機もこの通りそれぞれ分かれております。お間違いないようにお気を付けください。
では寄居駅の入り口を抜けて、それぞれのホームへ行ってきます。入口を抜けると3路線に分かれますが、本ブログは「終着駅は始発駅。」ですから、まずは終着駅である東武東上線から行ってみましょう。
東武東上線 寄居駅
IC改札機が設置されていますので、ICカードで乗車される方はこちらでタッチして入場記録を行いましょう。
寄居駅 1･2番線ホーム
東武東上線のホームに到着。島式1番ホームと2番ホームがあり、終着駅ですからどちらも同方向の川越、池袋方面です。東武東上線の起点駅である池袋駅からここ寄居駅まで昔は直通運転がありましたが、現在では小川町駅か森林公園駅で乗り継がないと辿り着くことが出来ません。ちなみに池袋駅から急行で乗り継いだ場合の所要時間は約95分となっております。
東武東上線は紫色のラインです。普段東武伊勢崎線･日光線の暖色系のカラーリングばかりを見ているので少し新鮮です。片側しか次駅が書かれていない終着駅の駅名標ですね。
ここ寄居駅からは小川町行か森林公園行の列車しか運行されておりません。そこから先へは乗り継ぎとなります。路線表を見ると位置関係が分かりますね。
ここは終着駅。この辺は冬場ともなると結構寒いので、当然待合室がございます。
終着駅の証、行き止り標識を撮影しようとしましたが、この先もレールが敷かれています。どうやら時間帯によっては留置線として使用されているようなので、行き止り標識はずっと先に設置されており、ホームからは見ることが出来ません。
先程から1番ホームには東武8000系が停車中です。昔は都心でも目にする機会の多かった東武鉄道の主力車両でしたが、まだ北関東で頑張っています。
東武8000系森林公園行の発車時刻となりました。撮影しましたのでよかったらご覧ください。
駅滞在中にあまり見かけない珍しいカラーリングの8000系が停車しておりました。
1974年（昭和49年）から1985年（昭和60年）まで東上線で活躍していた列車のカラーリングのようです。正式にはセイジクリームと呼ばれているようです。
以前、東武東上線の前身である東上鉄道が営業開始しから100周年を記念した際にセイジクリーム列車を復刻させたそうですが、いまでもこの辺の地域では運行されているんですね。
では東武東上線の寄居駅をそろそろ後にして、次の路線に行ってみましょう。
秩父鉄道 寄居駅
当駅で最も歴史のある、秩父鉄道秩父線の寄居駅ホームへ行きましょう。
秩父鉄道の鉄道むすめ、桜沢みなのがお出迎えです。
こちらのホーム入口にはIC改札機が設置されておりますので、タッチして入場記録を行いましょう。
寄居駅 3･4番線ホーム
秩父鉄道秩父線のホーム。島式3番ホームと4番ホームがあり、3番ホームが長瀞や三峰口駅の秩父方面。4番ホームが熊谷や羽生駅方面となっております。ふかや花園プレミアム・アウトレットへのお買い物へは4番ホームとなります。ちなみに羽生駅から寄居駅までは約60分です。
秩父鉄道寄居駅の駅名標。沿線地域の自然や歴史の特色を生かし、地域の皆さまが愛着を持てるデザインにしているそうなので、当駅だけのオリジナルデザインとなっております。
駅名標は駅ナンバリング導入とともに新設されましたが、乗り換え案内表は長い歴史を感じさせます。また屋根が木製なのも非日常を感じさせてくれる駅です。
この木製の椅子も趣があっていいですね。
秩父鉄道のホームにも、東武東上線同様に待合室はございますが、こちらの待合室も木製でどこか懐かしい駅の待合室でした。
中に入ると色々と気になる写真がたくさん壁に貼ってあり、列車を待つ時間も楽しく過ごすことが出来ます。
写真は1901年（明治34年）開業当時の寄居駅だそうです。まだ秩父鉄道しか走っていなかった頃ですからね、とても貴重な1枚ですね。
お次は、1949年（昭和24年）花見客で大混雑する寄居駅。戦後間もない頃、国鉄や東武で長瀞に行く花見客が寄居駅で乗り換えるため、尋常じゃない人が大挙押し寄せた時の1枚のようです。まさに寄り集まる「寄居駅」ですね。
さて、秩父鉄道秩父線には週末や祝日になると運行される楽しみな列車がございます。
秩父鉄道が昔から走らせている「SLパレオエクスプレス」。都心から一番近い蒸気機関車が寄居駅に到着いたしました。漆黒の蒸気機関車はいつ見てもカッコいですね。でも皆さん終点の熊谷まで乗車するのかと思っていましたが、案外寄居駅で下車される方が多いんですね。
SLパレオエクスプレスが寄居駅に到着するシーンを撮影しましたので、よかったらご覧ください。
そして寄居駅を出発し、熊谷駅へと向かうSLパレオエクスプレスを俯瞰で撮影しましたので、こちらもよかったらご覧ください。
秩父鉄道と赤城乳業がコラボしていて「ガリガリ君トレイン」なる列車も走っていますが、「SLガリガリ君エクスプレス」も走っているそうです。秩父鉄道頑張っていますね。
そして今日は秩父鉄道の急行列車「秩父路」も見ることが出来ました！
長瀞方面の山々と急行「秩父路」。やはり秩父鉄道は山がよく似合います。
秩父鉄道の寄居駅を満喫しましたので、次はJR八高線ホームへ行きましょう。
JR八高線 寄居駅
JR八高線はこちらの入り口から。他線同様にIC改札機にタッチして入場記録を行いましょう。
寄居駅 5･6番線ホーム
JR八高線のホーム。島式5番ホームと6番ホームがあり、5番ホームが八王子方面。6番ホームが高崎方面となっております。
八王子駅から乗車の場合、乗り継がない直通運転だと約90分で到着しますが、乗り継ぎの場合乗り継ぎ駅で30分以上待つ恐れがあり、JR中央線－JR武蔵野線－東武東上線のルートの方が早い場合があります。時刻表を確かめましょう。
JR八高線ホームにも待合室はございます。2時間近く列車が来ない時間帯もありますから、待合室はありがたい。
JR八高線は気動車なので、ホームに架線が無くスッキリしています。
以上、寄居駅の紹介でした。
近代日本を作るための石灰岩や物資を運搬し、長瀞や秩父への観光業では観光客の入り口となり、蒸気機関車まで走らせるなど、山間にある3社3路線もの連絡駅は、今も昔も人と物が寄り集まる交通の要衝だったのですね。
駅前周辺
寄居駅 南口
駅前は綺麗に整備されロータリーが広がっています。恐らく最近整備されたものかと。南口を出て南に歩くと少し繁華街があります。
タクシー乗り場やバス乗り場があり、さらに寄居駅南口駅前拠点施設「Yotteco」という建物があります。この周辺あまり飲食店がありませんが、「Yotteco」はちょっとした飲食や、町の特産品、お土産などを買うことが出来ます。
「Yotteco」にはバスの待合室がありました。この地域には待合室は必須なんですかね。
寄居駅 北口
北口出たところにはお店がありませんでした。
と云うよりも、市役所や図書館など公共の施設が集まっているようです。
観光案内図があります。
駅前食べ歩き
さて今回の食べ歩きは南口駅前にある「Yotteco」に何か売っていることを祈りつつ伺ってみようと思います。
入口に「戦国 寄居みかんアイス」の登り旗発見。美味しそうですね、今回はこちらをいただきましょう。
寄居町の特産品で400年以上の歴史がある、寄居みかんを添加物無しのシャーベットとミルクアイスにしたそうです。シャーベットを一口食べてみると単に甘いだけではなく、甘酸っぱさも口に広がりとても爽やかでした。ミルクアイスもみかん風味で甘いアイスクリームで美味しかったです。
でも今日の様に暑い日はシャーベットの方がさっぱりしていいかも知れません。寄居みかんアイスとっても美味しかったです。ミルクアイスはもう少し涼しくなってから。
「Yotteco」の2階は多目的スペースになっていますので、ゆっくりアイスを食べることが出来ました。ごちそうさまでした。
以上、東武東上線、秩父鉄道秩父線 JR八高線 寄居駅のレポートでした。今後は寄居駅を通った時や寄居行の列車、発車案内板を見かけたら、当ブログでみた寄居駅を思い浮かべてくれたら嬉しいです。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
反対側の終着駅（始発駅）
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寄居駅 アクセス
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