東武鉄道「西小泉駅」:東武小泉線「かつて軍需工場のために開設された駅も、現在ではブラジルタウン!? 終着駅としてそびえ立つはカナリアステーション!?」

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 普段なに気なく乗車している鉄道路線の端と端。終着駅や始発駅がどんな駅か気になったことはありませんか。そんなささやかな関心事をレポートする当ブログ「終着駅は始発駅。」今回は東武鉄道「西小泉駅」の紹介です。

東武鉄道 西小泉駅について

 「つる舞う形の群馬県」の南部、利根川を越えれば埼玉県という県境の邑楽郡大泉町(おうらぐんおおいずみまち)に位置する東武小泉線の終着駅、西小泉駅にやって来ました。反対側の終着駅は東武鉄道における群馬県の玄関口であるターミナルステーションの館林駅です。

 東武小泉線の西小泉駅は終点の終着駅(始発駅)となっておりますので、本ブログ「終着駅は始発駅。」の対象駅となりますので、毎日通勤などで東武小泉線に乗車しているのにまだ終着駅を見たことのない方に代わり、西小泉駅をレポートして参ります。

 東武小泉線とは起点の館林駅と終点の西小泉駅、もう1系統起点の太田駅と東小泉駅間を結んでいる路線です。館林駅から西小泉駅までは約20分で到着しますし、途中の東小泉駅で乗り換えを行えば、太田駅やその先東武桐生線終着駅の赤城駅まで行くこともできます。

 西小泉駅は太平洋戦争時、中島飛行機(現SUBARU)など軍需工場に通う人たちのために開設されたそうですが、駅の開業日は1941年(昭和16年)12月1日と真珠湾攻撃の6日前なんですよね。ほぼ開戦と同時に稼働させていたなんて、戦略上とても重要な駅だったのではと推測されます。そんな話もあって、いったいどんな終着駅なのかとても気になっていた駅でしたが、正直想像とはかけ離れる程に、駅舎はとても立派で綺麗!どうやら数年前に新築された駅舎のようでした。



ブラジル代表カナリア駅舎⁉

 なんでも西小泉駅の周辺にはブラジル人の方たちが多く住んでるとかで、ブラジルタウンと呼ばれているそうです。そういえば駅舎の看板などカラーリングは黄色と緑色が使われて、どこかブラジルの国旗っぽく、サッカーでいえばブラジル代表のユニフォームのようで、まさにカナリアステーションといったところでしょうか。さっきから外国の方が多いなと思っておりました。

 旗にはブラジルを代表する鳥として国民から広く愛されているトゥカーノが描かれています。ここまで徹底しているのは逆に清々しいです。ブラジルの方にとっては嬉しいでしょうね。



東武小泉線 西小泉駅

 では簡易改札機を抜けて、いざ東武小泉線 西小泉駅のホームへ。どんな終着駅でもICカードはちゃんと使えます。さすが東武鉄道。

 上り館林・太田方面の時刻表です。発車する列車の殆どは館林行きのようですね。

西小泉駅 時刻表

 島式ホームに1番線と2番線の終着駅です。主に使われるのは1番線です。

 静まりかえったこの終着駅の雰囲気には非日常が感じられます。

 東武小泉線終着駅の証、行き止り標識もきっちり確認しました。



国際的多言語ステーション

 そしてもう一つの終着駅の証、駅名標。片側の次駅しか表記されていない終着駅仕様の駅名標ですね。色は赤色ベースのグレーラインなので東武伊勢崎線属性ということです。でも西小泉駅の駅名標はなんだか他の駅に比べて言語が多いと思いませんか?

 こちらの駅名標もそうですが、英語、中国語、韓国語の他にポルトガル語とスペイン語でも翻訳が書かれていることにお気付きになりますでしょうか。

 例えば反対側の終点、館林駅では英語翻訳のみですから、西小泉駅はいかに多言語表示かが分かりますね。

 冒頭ブラジル人の方が多く住まわれていることに触れましたが、改札への看板や駅周辺の案内などいたるところに、ブラジルや南米で使われているポルトガル語やスペイン語の文字が表記されています。

 この運賃表など、もはや完全に外国人向けです。駅舎はカナリアステーションでしたが、実は住民は割とブラジルに限らず多国籍なんでしょうね。実は西小泉駅周辺にはSUBARUやパナソニックなどの大きな工場があるので、そこではたくさんの外国人の方たちが労働されているそうです。



垣間見えた西小泉駅の歴史とは

 1番線ホームには東武8000系が到着しました。終着駅に到着後すぐに列車は館林行の始発列車へとなります。まさに終着駅は始発駅ですね。

 東武8000系の出発を見届けていると、現在のホームの隣になにやら古めかしいホームがあることに気が付きました。

 恐らく建て替え前の旧西小泉駅時代のホームではないでしょうか。当時のレールは残っていますが草木が生い茂っていて、現在は全く使用されていないようです。

 駅の外側から旧ホームを見るとなだらかな斜面があり、まるで荷物を運搬するためのホームにも見えます。旅客輸送を行う駅として開業するまでは仙石河岸線という貨物線が走っていたそうなので、太平洋戦争のおり軍需工場への資材運搬など貨物駅としても使われていたのではないでしょうか。

 綺麗なカナリアステーションに興味が行きがちですが、西小泉駅は第二次大戦という時代を見てきた歴史ある重要な駅だった、ということを感じることが出来ました。現在は外国の方が多く住み国際色豊かな平和な街であることが喜ばしいことですね。



駅前周辺

 駅周辺はというと、少し歩くとロータリーがあり、たくさんの車が駐車していました。駅まで車で来て列車に乗るという利用が多いのでしょうかね。

 駅前にはあまりお店がありませんが、お買い物をするなら1軒南米の人向けなのかブラジル、ペルー、ボリビアの食品店がありました。お店の中はあまり日本では見かけない食べ物や飲み物が陳列されていて、ちょっとした外国の雰囲気を味わうことが出来ます。南米の人にとってはありがたいお店だと思います。



駅前食べ歩き

CANTA GALO 宮城商店 https://tabelog.com/gunma/A1002/A100203/10012624/

 今回の駅前食べ歩きは、先程紹介しました南米食品店CANTA GALO宮城商店さんで購入した「インカ・コーラ」のレポートをお届けいたします。

 黄色が何とも強烈な南米ペルーのコーラのようです。ペルーでは人気のコーラのようですよ。普段飲む黒い炭酸飲料のコカ・コーラと全然違うので、飲むのに勇気がいりますね。

 でもコカ・コーラのロゴが表示されていますね。これは正式なコーラなのでしょうか⁉ちょっと安心しました。

 せっかくなので、美味しくいただくためコカ・コーラのコップで飲んでみましょう。

 なんでしょうこの味。コーラという割には炭酸がとても弱く炭酸飲料ではないかなと思います。飲んでまず感じたのは「懐かしい!」でした。子供の頃、駄菓子屋で食べたガムの味なのか、家で凍らせてパキッと折って食べるアイスような味なのか、とにかく駄菓子屋を思い出す味がしました。興味がありましたら、ぜひ飲んでみてください。懐かしくて美味しいですから。

 以上、東武小泉線「西小泉駅」のレポートでした。今後は西小泉行の列車や発車案内板を見かけたら、当ブログで見た西小泉駅を思い浮かべてくれたら嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

反対側の終着駅(始発駅)

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西小泉駅 アクセス

 



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