関東鉄道「竜ヶ崎駅」:竜ヶ崎線「茨城県最古となる歴史ある私鉄路線は、時代が移り行くとも沿線住民を乗せていまも走り続ける。」

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茨城県の南部に位置する龍ケ崎市の中心付近に関東鉄道竜ヶ崎線の終点駅、竜ヶ崎駅はあります。反対側の起点始発駅はJR常磐線との乗り換え駅でもある佐貫駅。この両駅間を結ぶ竜ヶ崎線は僅か4.5キロの駅間で、途中には入地駅という1駅しか存在しない全3駅間片道7分の短い路線です。

しかも完全な単線となっているため、佐貫駅を出発した列車は1度も他の列車とすれ違うことはなく、ここ竜ヶ崎駅まで辿り着き、その列車はそのまま佐貫駅まで折り返し運行するという、1編成の列車が行ったり来たりの往復運転している路線です。

そんな竜ヶ崎駅は、関東鉄道竜ヶ崎線の終点駅ですので「終着駅は始発駅。」の対象駅です。路線図を見てはどんな終着駅か気になっている方に代わって、関東鉄道竜ケ崎線竜ヶ崎駅をレポートして参ります。



竜ヶ崎駅舎

竜ヶ崎駅の開業は1900年(明治33年)と歴史のある駅です。当時のままではありませんが、駅構内に入るとどこか懐かしい雰囲気が漂っています。切符購入の自動発券機はなく、いまだに駅員さんによる窓口での切符販売がいいですね。でも関東鉄道は交通系ICカードが使えるので切符はあまり必要ではないということですかね。

駅の中に掛けられている竜ヶ崎駅の看板。謎ではありますががあります。その横には派手で旗のようなペナントが意味ありげに飾られております。

さらに一見大漁旗のような派手なペナントが飾られていますが、開業120年を記念したものでしょうか。それにしても開業から120年とは凄いですね。関東鉄道竜ヶ崎線は1900年(明治33年)に開業された古い歴史を持つ鉄道と先述しましたが、なんと茨城県内における最古の私鉄路線という歴史を持つ路線のようです。水戸市街ではなく、なぜ龍ケ崎市街に鉄道を通したのかは不思議ではあります。

関東鉄道竜ヶ崎線は龍ケ崎市の中心街地から佐貫駅を通してJR常磐線までを繋ぐ駅ですが、かつてはお米や繭、石炭等の貨物を運搬して産業発展に大きな役割を果たしていたそうです。だとしても当時鉄道を敷く程の、それほど大きな産業だったのでしょうか。

JR常磐線に繋ぐローカル私鉄路線というと、JR馬橋駅から流山駅まで延びている「流鉄」が思い起こされますが、流山はかつて県庁が置かれていたり、醤油やみりんなど醸造業が盛んであったのに対して、龍ケ崎はこれといった有名な産業が思い浮かびません。となると、当時はよほどの権力者がいらっしゃったということでしょうね。その方のお陰で鉄道が敷かれたとしたら、住民の方は感謝しないといけませんね。

それでは、改札を抜けて竜ヶ崎駅のホームへ行ってみましょう。



関東鉄道 竜ヶ崎線 竜ヶ崎駅

ホームは単式ホームの1面1線。さすが完全単線路線の終着駅ですね、佐貫駅同様にホームは1つしかありません。先程からずっとディーゼル音が鳴り響いているのが心地よいです。ホームには「この列車は二両編成です」の看板が立っていますが、混雑する時間帯によって編成数が変わるようですね。ちょうどよい時間帯に訪れることが出来ました。

関東鉄道キハ2000形
関東鉄道キハ352形

二両編成の内訳は、関東鉄道キハ2000形とキハ352形でした。運転席の窓のところには「ワンマン」とワンマン運転であることを表示してあります。いまではローカル線以外でもワンマン運転が広がりつつありますが、実は1971年(昭和46年)に日本で初めてワンマン運転を開始したのは、なんとここ関東鉄道竜ヶ崎線だったということをご存じでしたでしょうか。茨城県初の私鉄に日本初のワンマン運転と初めてが多い路線ですね。こんなにも歴史が深いとは恐れ入りました。

4.5キロ区間の行き止り標識。間違いなくここは終着駅となります。

駅名標も片側の次駅しか書かれていない終着駅仕様の駅名標ですね。そういえば、この路線名は関東鉄道「竜ヶ崎」駅。ここの場所を示す住所は「龍ケ崎」市。同じ名称でも二つの漢字が存在していますが、どちらの「りゅうがさき」が正しいのでしょうか。

どうやら住民票など市の公文書等については、平成8年度から「龍ケ崎」に統一しているようです。ただ個人や法人が「竜ヶ崎」を使用することは問題無いそうなので、当時から使用している竜ヶ崎線や竜ヶ崎駅は、変更せず当時のまま残しているようです。そういえば高校も竜ヶ崎一高ですし。いろいろな面で歴史がありますね。

さて、発車の時刻が迫ってきました。二両編成の列車は二つ先の駅、終点佐貫駅へ向けて出発です。その様子を動画で撮影しましたので、よろしければご覧ください。

列車が走り去りディーゼル音が消えた静かなホームは、また折り返してくる列車をただ待っております。この静寂の雰囲気が非日常を感じさせてくれますし、竜ヶ崎駅とても趣があります。

毎日乗客を運んでいる竜ヶ崎線。関東鉄道の少し前の発表によると年々乗客は減少傾向ですが、それでも列車を利用する住民のために運行し続けています。乗客がいるから列車は走る、竜ヶ崎線の長い歴史は沿線住民たちの歴史でもあります。大きな産業など無くても乗客が望めば鉄道は繋がるということですかね。竜ヶ崎線はとても謎が多いです。



駅前周辺

竜ヶ崎駅を出ると駅前には正直何もありませんが、タクシーやバスにはきちんと乗ることが出来ます。少し行った県道沿いに繁華街があり、飲食店などはそちらにたくさんありました。

バスは結構利用者が居るのか分かりませんが、駅構内にバス待合舎「りゅう舎」がございました。これなら寒い日でも安心ですね。関東鉄道バスは江戸崎行きと書かれていますが、稲敷市の江戸崎のことでしょうか。霞ケ浦の方だと思いますが結構距離を運行しているんですね。

駅の外には、龍ケ崎市のキャラクター「まいりゅう」の駅看板が。龍ケ崎市の伝統芸能「撞舞(つくまい)」の衣装を着ています。この「撞舞」というのが見ていてとてもハラハラドキドキする伝統芸能です。撞舞に合わせて竜ヶ崎駅を訪れてみてはいかがでしょうか。

以上、関東鉄道竜ヶ崎線、竜ヶ崎駅レポートでした。今後は竜ヶ崎行の列車や路線図で見かけたら、当ブログでみた竜ヶ崎駅を思い浮かべてくれたら嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

反対側の終着駅(始発駅)

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