普段なに気なく乗車している鉄道路線の端と端。終着駅や始発駅がどんな駅か気になったことはありませんか。そんなささやかな関心事をレポートする当ブログ「終着駅は始発駅。」今回は東武鉄道「越生駅」の紹介です。
東武鉄道 越生駅について
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埼玉県の中西部、入間郡越生町の東部に東武越生線の終着駅、越生駅はあります。東武越生線の他にJR八高線が乗り入れている連絡駅。越生町は今の神奈川県にあたる相州と今の群馬県の上州や信越に通ずる街路沿いの宿場町として栄えたそうです。養蚕業が盛んだった上州や信州から生糸などを横浜港へ運搬する役割も担っていたJR八高線が乗り入れる連絡駅ですから、昔から相州と上州とを結ぶ要所であったんですね。ちなみに越生と書いて「おごせ」と読みます。
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越生駅としては1933年(昭和8年)にJR八高線が一足先に開業し、その翌年1434年(昭和9年)に東武東上線越生駅が誕生したそうです。起点となる反対側の終着駅は埼玉県坂戸市にある坂戸駅。東武越生線は坂戸駅と越生駅を結ぶ約11キロの路線で、坂戸駅からは18分で到着いたします。
東武越生線 越生駅
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東武越生線の改札はJR八高線とは別で独立した改札になっております。だいぶ都心から離れた終着駅でありながら自動改札機が3台も並んでいることに驚いてしまいました。都心から離れた郊外といっては大変失礼なのですが、大体このような終着駅を訪れると簡易改札機がポツンと1台設置された無人駅なのですが、ここ東武越生線の越生駅は有人駅であり自動改札機が備わっている立派な駅でした。さすが東武鉄道といったところです。
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ホームに到着すると4両編成の坂戸行東武8000系が停車中でした。東武8000系は以前、寄居駅や北関東でも目にしましたが、まだまだ頑張っている姿を見ると応援したくなります。
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島式ホーム1面2線で、3番線と4番線が東武越生線となります。東武線は後から出来た駅ですから、きっとJR八高線が1、2番線なんでしょうね。
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東武越生線終着駅の証、行き止り標識を確認。
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ふと駅周辺の風景に目を向けると、終着駅感が満載なのどかな山々の景色が広がっています。これぞ終着駅、非日常的な雰囲気を存分に味わえます。
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そしてもう一つの終着駅の証、駅名標。片側の次駅しか表記されていない終着駅仕様です。
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反対ホーム3番線にはもう1編成東武8000系が終着駅の越生駅に到着いたしました。越生行だった行先が坂戸行の始発列車に早変わり。まさに終着駅は始発駅ですね。
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実は東武越生線、朝夕は12、3分間隔、日中でも概ね15分間隔で運行されているので、次から次へと列車が到着いたします。それだけ乗車される方がいらっしゃるということなのでしょう。
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故に3番線と4番線どちらかには列車が停まっていることが多く、急いでいる時などどちらに乗車したらよいか迷ってしまいそうですね。そんな時は冷静に案内表示をご確認ください。
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3番線と4番線に停車させれば十分のような気がしますが、越生駅には留置線が敷かれていました。その昔は坂戸駅を超え川越の方まで直通運行されていたり、季節によって池袋駅と越生駅とを結ぶ臨時列車などが運行されていたようなので、その頃は留置線が使われていたのでしょう。
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残念ながら現在では東武東上線への直通運転はなく、東武越生線は坂戸-越生間の11キロ区間の運行となっておりますが、その東武越生線11キロを示す目印をホームで確認することが出来ます。
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視界に入り込むこの存在感。ホームに設置された東武越生線の11キロポストです。ポストはどこかに示す必要がありますが、ホームのど真ん中に設置するとは自己主張が激しいですね(笑)。以前同じような感じで、東武日光線の東武動物公園駅ホーム上でも0キロポストが凄い場所に設置されていました。でも実は間近で見られることが嬉しかったりします。
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越生町の名所案内が紹介されています。次はJR八高線のホームに行ってみたいと思います。
JR八高線 越生駅
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八王子駅と高崎駅を結ぶJR八高線。なので起点駅が八王子駅で終点駅が高崎駅と思われがちですが、実は終点は高崎駅ではなく1つ手前の倉賀野駅が終点とされていることは、あまり知られてはいません。事実上、倉賀野駅止まりの列車はなくすべて高崎駅まで運行しているのであまり気にすることはないのですが、ちょっと気になります。
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JR八高線越生駅の改札は簡易改札機1台がポツンと設置されています。交通系ICカードの方はタッチして入場しましょう。でも券売機が見あたりませんが、きっぷの人はどうすればよいでしょう。
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きっぷの購入や交通系ICカードのチャージをされる方は、近くにJR越生駅の建物がありますので、そちらにお入りください。
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中にはしっかりと自動券売機が設置されており、きっぷの購入もチャージもできますのでご安心ください。
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椅子もいくつか設置されていることから恐らくここは待合室も兼ねているようです。JR八高線は大体1時間に1本くらいの運行なので冬場には待合室が必須です。ありがたい。
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JR八高線ホームに到着。駅員さんが見あたらないのでJR越生駅の方は無人駅のようですね。
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2番線に高麗川・八王子方面と寄居・高崎方面と表示されています。八王子と高崎とでは真逆の方向ですが同じ2番線とはどういうことでしょうか。1番線は何処へ行ってしまったのでしょうか。
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1番線の答えはすぐ横に。かつては島式ホーム2線を有していたであろう名残がございましたが、エレベーターの設置や東西自由通路の設置など、越生駅全体の改修に伴い1番線を潰したのだと思われます。
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今では列車が走ることも無く廃線跡となった1番線、そう思うと少し寂しい気もしますが、駅の利便性が向上できたので良かったのではないでしょうか。
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結果、八王子方面行も高崎方面行も同じ2番線ホームを使用することとなったため、JR越生駅の駅名標は両方向に対応した駅名標となっております。
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2番線ホームには1両編成のキハ110系が到着いたしました。JR八高線は高麗川駅から北側の高崎駅までは非電化区間なので、到着する列車は当然気動車なのです。八高線は運行本数が少ないため列車を見れるとちょっと嬉しい気持ちになります。
高崎行キハ110系が走る姿をほんの少しですが撮影しましたので、よかったら駅に鳴り響くディーゼル音をお楽しみください。
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では、改札を抜けて駅前周辺を散策しに行きましょう。
駅前周辺
西口(道灌口)
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越生駅構内に居たときは全く気付きませんでしたが、なんとも風情漂う駅舎ではありませんか。終着駅を訪ねてみたら、実は観光地の駅に来てしまったようです。
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非日常を通り越して、もはや小旅行に近い感覚です。駅の中には「道灌おもてなしプラザ」があるようなので入ってみましょう。
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何とも綺麗な造りで休憩が出来そうな木の椅子が設置されております。
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おごせ観光ガイド ハイキングマップや催し物、街の紹介のチラシなどがたくさん並んでいて、さらにその奥には越生町観光協会の受付がございます。越生町、もの凄い観光に力を入れていますね。
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観光案内ついてはぜひこちらをお訪ねください。
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やはり越生町といえば越生梅林が有名ですが、実は「ハイキングのまち」として様々なハイキングコースが用意されていて、多くの観光客やハイカーたちに楽しんでもらっているようです。
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駅の中には「登山届ポスト」が設置されていました。低い山とはいえ届け出はした方がよいですね。しかしながら本当に山間の観光地に来たんだなという実感が湧いてきました。
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駅前には越生の特産品などを取り扱うお土産屋さんがあります。
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駅前ロータリーには越生町出身の太田道灌(おおただいかん)の銅像が建てられています。室町時代後期に活躍した武将で、徳川家康が江戸に参る以前に江戸城を築いたお方のようです。太田道灌をNHK大河ドラマにしよう、という署名活動が行われていました。
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非日常を感じに終着駅を訪ねたら、本物の観光地に来てしまったという感じです。立派な観光案内所もあり、中には越生町の名産などお土産がたくさん並んでおりました。
東口(山吹口)
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こちらは西口と違い観光地の雰囲気はありませんが、きちんと整備されたロータリーです。
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2019年(平成31年)に東西通路が開通したことにより東口の出口が出来たわけですから、随分と便利になりました。
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越生駅からはバスが2系統運行されているようです。東武東上線高坂駅まで運行されている系統もあるようです。
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東武越生線の終着駅がどんな駅かが知りたくて、はるばるやって来ましたが駅のホームからは山々が見え、ハイキングに登山、観光案内所など、ここはまさに観光地。駅前など実に非日常的な雰囲気で、日々の喧騒を忘れさせてくれる駅でした。よかったらお休みの日に訪れてみてはいかがでしょうか。
駅前食べ歩き
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駅前食べ歩きは越生駅の近くにある観光案内所に伺って、越生町を感じられるものをいただきたいと思います。
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中に入ると数多くの名産品が並んでおり、どれにするか迷ってしまいます。
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案内所の方にお聞きしましたが、越生町の名産は梅や柚子ということでした。越生梅林は有名ですからね。ということで今回は越生町の名産が楽しめる「うめりんアイス」と「香る柚子サイダー」をいただきます。
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梅のアイスとはいっても、ガムやアメのお菓子のような甘い梅なのかと想像していると、一口目いきなり塩味からはじまり、その後梅の味がほんのり口の中にひろがります。最初は梅といっても梅干しのアイスなのかと思い食べ続けていると、塩味に口が慣れてきたのか今度はだんだんと甘く感じるようになり、気付くとミルクと梅が混ざり合ったアイスクリームに変貌。そこからは一気に美味しくなり、あっという間に完食です。もう一個購入しようかなと思うくらい、うめりんアイスとっても美味しかったです。
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柚子といえば一味加えたり香りづけに使われたりと、どちらかといえば脇役の果実ですが、これはやりましたね。越生町では立派に主役を張ってます。コップで飲んだからだと思いますが、飲む瞬間に柚子のいい香りがします。酸っぱさはそれほど感じませんでしたが、にがみはしっかりと口の中に残り、まるで柚子をかじって果汁を吸ってるようでした。飲む際にビンの底に何か沈殿してるのが見えましたが、あれは柚子の果肉の粉だったんですね!とはいえ飲みやすく造られていて美味しいサイダーでした。(果肉の粉は底に溜まるので少し振って飲むとよいです)
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うめりんアイスと柚子サイダーをいただき、少し越生町を感じることが出来ました。今度は駅巡りではなく、観光として越生町を訪れたいと思いました。せっかく埼玉県に来ましたのでお土産に「コバトンビール」を購入。こちらはお酒なのでお家でいただきます。
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以上、東武越生線、JR八高線 越生駅レポートでした。今後は越生行の行先表示や発車案内板を見かけたら、当ブログで見た越生駅を思い浮かべてくれたら嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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